「麗華が選んだ答えを受け入れるって…言っただろ?」
「…っえ…?」
暫くの沈黙のあと頭上で響く俺の言葉に、麗華は驚いた表情のまま俺を見上げた。
「俺は麗華の傍に居ても辛くなんかない。むしろその逆だから…」
「でも…あたしはあの人の子を産もうとしてるんだよ?そんな女の傍に居ても凌は幸せになれないよ…」
あいつの子供を産むからといって俺よりもあいつを選んだ訳じゃないって分かってる…それに本当の理由も手紙の中に書いてあった。
だから俺はその言葉を信じる。
麗華の全てを信じる覚悟をしてここまで会いに来た。
もう俺はそんな強がりぐらいで引き下がったりはしない。
「…俺は麗華を愛してる、だからこれからも傍に居たい。それじゃ駄目かな…?」
今まで何度も俺は傍に居たいと言い続けてきた。
だから俺の答えは今までもずっと…このたった一つしかない。

