「大丈夫ですよ、全然大した事じゃないらしいんで。点滴終わったらすぐ帰っていいって言われましたから」
「そうか、良かった。点滴って…もうすぐ終わりそうじゃないか?」
オーナーに言われて腕に繋がる点滴へ視線を移してみると点滴の液が残り少なくなっていた事に気づいた。
「あ、本当だ。悪いけど…隼人、看護婦呼んできて」
「はい、分かりましたっ!」
笑顔で了解した後、隼人はすぐに病室を出て行った。
「お前には無理をさせてしまった様だな……申し訳ない」
隼人が出て行って暫く経った後、オーナーが俺に向かって突然深々と頭を下げた。

