医者と看護婦が去って行った後、暫くして勢いよく病室の扉が開いた。
「琉依さん!大丈夫ですか!?」
心配そうに駆け寄る隼人とその後ろには険しい表情をしたオーナーが立っていた。
「すみません。迷惑かけてしまって…」
オーナーまでもが来てくれるとは予想していなかった俺は慌ててベッドから起き上がりオーナーと隼人に向かって頭を下げた。
「いや、それはいいけど…もう大丈夫なのか?」
「はい、ただの飲み過ぎらしいんで」
「本当に大丈夫なのか?」
出来る限り明るい口調で答えたつもりだったけど、俺の腕に繋がる点滴を見てオーナーは心配そうに顔を歪めていた。
オーナーの隣に立っている隼人は今にも泣きそうな表情を浮かべていた。

