汚れた天使

















客と共に店へ入った後、近くにいたボーイ達がテーブルへ案内していった。




今日でこの店がオープンして5年が経つ。




オープン5周年記念を題したイベントの為、いつもにも増して一段と客の数が多い。




テーブルの重なりも多くなり、当然飲む酒の量もいつも以上に多かった。




シャンパンタワー、ボトル一気呑み…酔い潰れて当然とも言える下手な飲み方を続けた。




店は活気に満ち溢れていて、ホストやボーイ達が忙しく店内を動き回っていた。




薄暗い店内の中、その光景をぼんやりと滲む視界の中から見ていた。




「琉依くん、どうしたの〜?」




客の呼ぶ声にも答える事が出来なかった。





…完全に酔いが体全体に回っている。