「きゃっ!」 「盗み聞きとはいい度胸だ」 見上げるとそこにはいつもの無表情の鬼柳君だった。 「ぬ、盗み聞きなんてしてない!」 私は焦って否定する。 「あら、元彼女さんじゃない」 侑里さんは、わざと‘元’を強調させた。 第三ボタンまで大きく開けたブラウスからは、ふっくらとした胸が見え隠れしている。 「私と鬼柳君の邪魔しないでくれる?」 侑里さんは鬼柳君の腕に腕を絡ませる。