「ほら、雪菜こっち来なさい!」

妃菜が手招きをする。

「き、鬼柳君ちょっと待っててね?」

私は急いで妃菜のもとに走る。

「なに?」

妃菜は私に用があるって雰囲気じゃない。

「鬼柳君。雪菜はあなたのことなんかこれっぽっちも好きじゃないのよ!

ただ、じゃんけんに負けて罰ゲームだったの。

この子は気が弱いからずっとあなたに流されてたのよ!!」

「お前の勝手な自惚れも今日までだからな!

もう、雪菜にかかわんな」

え……?

二人が次々に鬼柳君にひどい言葉を投げつける。

「や、やめっ」

私は、二人を説得しようとしたけどもう遅かった。