座り込んだ鬼柳君は少し眠たそうにしている。

私は隣に座ってちょこんと体育座りをする。

「なぁ…」

「ん?」

私が鬼柳君の方を見ると真剣な顔をして私を見つめる。

「なに…?」

その眼差しはどこか切なかった。

無言のまま、鬼柳君はゆっくりと私に近づいてきた。

キス…されるんだ。

私はそれを望むかのように目をゆっくりと閉じた。