「何やってんだよ」 ふと後ろを見ると優希が現れた。 「別にー…」 少し魁人かな…、と期待した自分がいたからバカらしく思えてしまった。 「またアイツのことで悩んでんのかよ」 隣のブランコに座った優希は、まっすぐに私を見つめる。 「んーん。違う」 それだけ言った私は立ち上がって家へと帰った。 「待てよ」 そういった優希の声も聞こえてなんかない。 私は、もう……。