「んー…、暴れるから一発腹殴ったくらい」 「んだと」 魁人の目つきが変わった。 「だめだよ魁人、これくらいへっちゃらだから、お願いだから私なんかおいて帰って」 私は唇をかみしめる。 「んなわけにいかねぇんだよ」 今にも倒れそうな魁人は、少しずつ少しずつ若附君に近づく。 「一人で勝てるわけねぇだろうが!」 若附君が叫んだ瞬間50人以上の男の人たちが一気に魁人に殴り掛かった。 「やめてぇっっ!!」 涙ながらに叫んでも誰も耳を貸さない。 ふらふらしながらも50人以上の人を相手に戦っている。