「ほら、さっさと泣き止まな置いていかれるで」 若附君は何もなかったように笑って私の手を握った。 無言で頷いた私は手を振り払うこともせずに強く握り締めた。 二人で皆の元へ向かう。 ……魁人に嫌われちゃったんだ。 そう思うとまた涙が零れそうだった。