「完成っ」 着付けをしてくれたお姉さんが私の肩をポンとたたく。 「わぁ」 鏡の前に立った私は自分が別人に見える。 「すごく似合ってるわ」 魁人に言ってもらいたいな……。 「雪菜っ、すっごく可愛い!」 そういう妃菜もすごく可愛かった。 「着物も似合うなんてうらやましーよ」 妃菜がははって笑う。 「妃菜のほうが似合ってるから!」 嬉しいはずなのに楽しいはずなのに……。