「おはっ、雪菜」
「うん」

今日の雪菜は
なんだか変。


私たちは
駅で待ち合わせしてる。
雪菜が電車で、私がチャリ。

「雪菜なんかあった?」
「別に」

絶対変。
どんだけ聞いても
返ってくる返事は"別に"。

「"別に"じゃわからない!
ちゃんとゆって…」
「いちいちうるさい
ほっといてよ」

雪菜は私の言葉を遮り
大声をあげた。
私はこんな雪菜を見るのが
初めてだった。
私は言葉が出なかった。

「ごめん...」

唯一でた言葉。
一言残し学校へ向かった。



今日は雪菜と
喋ることはなかった。
次の日もずっと。


もう雪菜とは喋れなかった。
私からは声を
かけることができなかった。

メールも出来ないし、
電話もできない。
ある意味恋愛感情じゃんw



あの日がきっかけで
雪菜は陰で私の愚痴を
零していた。

時々聞いてたけど
無視以外何もできない。



雪菜の穴を埋めるように
隣の席の
牧矢くんと仲良くなった。

ある日牧矢くんといっしょに
帰ることになった。

「品川、最近1人じゃん」

牧矢くんの第一声。

「うん、まあね」

軽く返事したけど、
何故それを知っているのか
疑問がうまれた。
聞かなかったけど...

牧矢くんはとても優しい。
最近は特に
私を気遣ってくれている。

「俺、なんでも聞くからな!」

その言葉が嬉しかった。
私が1番欲しかった言葉。

涙が止まらなかった。
あたふたしてる牧矢くんが
おもしろくて
笑いも込み上げてきて
泣いてるのか笑ってるのか
もうほとんど分からない状態。

「おまっ…お前泣いてんの?」
顔を覗く牧矢くん。

「は、え?笑ってる?
も、はっきりしろょ!」

笑いながらゆう。
そっからまたいろんな話で
盛り上がった。


そんな毎日が続いていた。