――次に俺が目を覚ましたのは、その日の真夜中だった。



まだあの言葉が、鮮明に脳みそに焼き付いている。



『もう歩けないんだ…』



「…ぅ…ぅう…」




暗い病室に、小さなうめき声が漏れる。



歩けないってことは、もうみんなと一緒にバスケが出来ないということ。



なんでかな…?


さっきまで諦めてたのに、いざこうなってみると……


「もっと…、もっとみんなとバスケしたかったな…」





みんなと笑いながら、





みんなとバカしながら、




もっと、バスケしたかった……。