出逢ったのは、小学校一年生の時。

私は、長澤の名前も知らなかったよ。

けど、なんか気になってたんだ。

ちゃんと、意識するようになったのは、物心ついた5年生の時。

最初は、あんまり、気にしてなかったし、当時違う好きな人もいた。

けど、その人と上手く行かなくなって、悩んでた時期かなぁ。

長澤が、カッコ良く見えちゃったんだ。

風花には、長澤しかいないって思っちゃったんだ。

けど、そのころ丁度キャラを作りだした頃。

長澤は、どんなキャラの子が、好きか必死で考えた。

そして、きっと今の自分が、生まれたんだ。

今は、ありのままの自分でいられてる。

じゃあ、本当の自分を、教えてくれたのも、長澤だね。

私は、全てを変えた。

私は、めっちゃっていうほどではないけど、けっこうやんちゃで、男子とケンカとかも、多かった。

けど、まず、そこから、変えた。

ケンカなど、もってのほか。

暴力もふるえない。

また、学校では、一度も泣いたことが、なかったのに、泣き虫になった。

そして、一番変わったのは、男子に対する態度。

何も出来ないという、どんくさいキャラを作り、簡単に出来ることも、出来ないと言って、やってもらった。

長澤。

長澤は、文句を言いながらも、やってくれてたね。

ホントに嬉しかった。

たぶん、長澤が、一番、うざかったこと。

それは、長澤が、他の女子としゃべる度、泣いてたことだね。

今、考えたら、スッゴイウザい。

でも、当時は、それが、分からなかったんだ。

ごめんね。

長澤には、謝っても謝りきれないくらい、迷惑かけたね。

ホントにごめんなさい。

6年生の時も、同じだね。

ミシンが使えなかった風花の、お弁当入れ、代わりに縫ってくれたね。

風花は、長澤のこういうところを、好きになったんだなって感じたよ。

長澤に、冷たくされた時、この世の終わりのような、絶望だった。

おおげさだね。

でも、それくらい、長澤は、風花にとって、大きな存在だってことだよ。