「さおりさん仕事辞めてどうするんですか?」
「ん~まだ決めてないんだ。」
「優実ちゃんはここでがんばってね!」
「はーぃ…」
「ぁ、そーいえば今日さおりさんの変わりに働く子が面接へ来るんですよねー?今時、服売ったって大したお給料も出ないのに。」
「まぁいいんじゃない♪働いてくれれば。」 そこへ本社で面接を終えた社長と女の子が店に入って来た。「もしかしたら一緒に働くことになるかもしれない宮崎晴香さんだ。まだ面接の結果はわからないけどな。」
「初めまして。宮崎晴香です。」彼女は軽く会釈をしてニコッと笑った。私もまったく同じ動作をしてみた。
私はその後すぐに本社へ行かなければいけなかったのでその場を後にしようとしたところ、社長に呼び止められ、「おい、優実。彼女に何か一言ないのか?」と言われて私は
「また会えますよーに」と告げて店を出た。
その一週間後、採用が決定した。
晴香は年下に見えたが実際は私のイッコ上の23歳だったのにはびっくりした。 それと、おとなしそうに見えた性格が実は明るく変顔が得意で言いたいことはハッキリ言う。意思の強さも垣間見る性格。私とは真逆だった。