戦場のガールズライフ~派遣社員奮闘編~




ハットリ君の言う通り、私の方が早く部屋に着いてしまった。


車の中で待っているように言われたけど、何となく外にいたかった。月がキレイだったから。


しばらくしてから自転車のブレーキの音が聞こえてきたので、空を見上げていた顔を正面に戻した。走ってくる足音が近付いてくる。


月明かりの中、現れた影が階段に腰を下ろしている私を見つけて立ち止まる。


「…咲さん? なんでこんな所にいんの?」


驚いたハットリ君が慌てて駆け寄ってきた。


私は立ち上がり、


「待ってたの。」


と、寒さでカチンコチンになっている頬を持ち上げながら、ぎこちなく笑った。