ぱたぱたという足音と共に、人が近づいてくるのがわかる。







俺がここで本を読んでいること、あいつはいつもわかってくれている。









もうすぐ俺の大好きな笑顔が見られる。








そう思うとちょっとにやけてしまう。








「先生、お待たせ!」







おいおい、こんなとこで先生なんて呼ぶなって。






それでもあいつの笑顔を見ると、そんなことがどうでもよくなる。









これから新しい春が始まる。






俺とあいつの新しい春。








一緒にいろんな景色を見ていこう。










ずっと、ずっと。





お前のこと、大好きだよ。






END