「さぁーて、そろそろ行こうかな。
帰ってメイク直さなきゃ」
そうか、もう帰るのか。
結局メールの内容を伝えていない。
卒業式を迎えて。
お前は俺の生徒じゃなくなる。
今でも俺を想ってくれているなら、この気持ちを伝えてもいいんじゃないか?
そのために、ケータイを開いたり閉じたりしてたんだが。
俺にとって、これが最後のチャンスかもしれない。
「なぁっ!」
「…わ、びっくりした。
どうした?」
帰ろうとしていたあいつは、驚いた顔で俺を見る。
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