空色のキモチ

店を出て歩いているとついてくる人がいた。




あっち君と二人で走って逃げる。



あっち君の家に入る時には見つからずにすんだ。





「マジ困るなー、ストーカーみたいだよな。とにかく入って適当に座って。お茶入れるから!」




言われるがままに座った。部屋の中は綺麗に片付いている。


サッカー雑誌がテーブルに置いてありページをめくっているとあっち君が紅茶を持ってきてくれた。






「それ、凜と一也先輩が載ってるやつだよ。」




恥ずかしくて結局自分では買わなかったサッカー雑誌。初めてまともに見てみる。



「何か今より顔が丸く見える。」


太ってはいないけど二年前は今よりも体重はあった。




雑誌の写真と私を見比べるあっち君。





「そう対して変わらないと思うけどなぁ。幼いだけでさー。」





「今も変わらないの?そんなに丸くないよぉ。」


顔を手で挟んで反論するとあっち君が笑って、






「嘘。今は綺麗になったよ。」





そんなふうに言われて顔が熱くなってしまった。