空色のキモチ

あっち君と一緒にいると周りの女から視線を感じる。多分ファンの子だろう…




「あっちゃんはいつもこんなふうに視線感じるの？」


周りをキョロキョロすると何人か目が合う。中には睨む人もいた。



「そんな事ねぇよ？俺が鈍いだけかもしれないけどな。」




あっち君はあまり周りを気にしていない。だから私と一緒でも平気なんだ。





「お前さっきは何で泣きそうになってた？秀ちゃんに何か言われた？」





さっきの話を説明すると、


「あの時の凜はマジでやばかったんだよ。医者も覚悟して下さいとか言うしさー。俺もお前が生きてさえいればいいって思ったんだ。振り向いてくれなくても幸せそうに笑ってさえいてくれたらいいってね。だから今は元気になって本当によかった。」



少し照れ臭そうに話す。



私はあっち君の目をずっと見つめた。




「そんなに見られると…ドキドキするから見るなよ！」






あっち君の照れ隠しの言葉にクスクス笑った。