空色のキモチ

学校中でもあっち君のファンがたくさんいる。



私は幼なじみってだけで特に質問される。






うんざり………。




一躍ヒーローになったからあっち君と話をする機会もない。



家でもストーカーっぽいのがあちこちに隠れていた。



直接話が出来ないし、すぐにけじめをつけてスッキリしたかったし電話をかけた。




「話したい事があるけどいい?」



「話って祐樹先輩の事だろ?」

やっぱりわかってるよね。私の言いたい事も…



「うん。あっちゃんにずっと甘えてばかりだったけど…もう大丈夫だから。だから……ごめんなさい。」



「わかってたよ。凜が先輩と別れられないのは。凜が弱ってるトコに俺がつけこんだんだ。凜を苦しめてるのわかっても自分の気持ちを止められなかった。俺の方こそゴメンな。」


優しい声で話すあっち君。


「私…あっちゃんにひどい事したのに…あっちゃんは…悪くない…」


涙が流れる。言いたい事もちゃんと言えない。



「泣くなよ。凜が泣いてると辛いっていつも言ってただろー。俺の前じゃちゃんと笑ってくれよ。」