空色のキモチ

「もしもし?どうした?」

少し元気のない先輩の声。


「先輩!美月さんが目を開けて意識が戻った!」

焦って早口で言う私に、



「凜、とにかく落ち着けって。美月がどうした?」



「美月さんが目を開けたの!意識が戻った。」



「そっか。よかった。」


先輩は冷静に言う。



「先輩?ずっと心配してたんじゃないの?」


「そりゃ心配だったけど…俺は凜が離れた事の方が…」



先輩の声が震えてくる。





「先輩…?」




「俺、やっぱ凜がいないの耐えられない。会えないけど、気持ちが繋がってるって思えたから頑張れた。今は、情けないけど…凜がいなきゃ全然ダメなんだ。」



「ちゃんと伝えてくれなきゃ、私だって不安なんだよ。先輩の気持ちはわかんなくて…好き過ぎて苦しかったから、離れたの。」




でもやっぱり苦しいのは同じ。





「とにかく病院に来れる?深里さんにも連絡してね。私は病院で待ってるから!」