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仕事が終わったのは結局夜遅くて、家に帰り着いたのは夜中1時近かった。


キッチンに行くと夜ご飯を作った形跡もなく、部屋にも愛莉はいなかった。


当たり前だよな…。


体調は朝に比べればだいぶ良くなっていた。


愛莉が無理矢理嫌いな病院に連れて行ってくれたお陰だと思う。


俺は力なくソファーに座り込んだ。


どうしようもなく会いたい。


連絡をしようとケータイを出したが、発信ボタンが押せない。


情けねぇ…。



『…愛莉』

「なぁに」

『ッッ!?』



振り返ると真っ暗な中愛莉が立っていた。