「とりあえず熱測ろう?」

『…うん』



熱のせいで朦朧としている蓮に体温計を手渡した。


こんなにぼぉっとしてんだもん、熱高いに決まってる。



ピピピッッピピピピッッッ


「見せて」

『ん…』

「やっぱ病院行こう」



熱は39度近かった。


私は無理矢理着替えさせ、蓮だってばれない様目深にキャップを被せマスクを付けさせた。


私といるの撮られたら蓮にもみんなにも迷惑かけちゃうからね。


タクシーを呼び、近くの個人病院に連れて行った。



「小日向さん、診察室へどうぞ」

「はい!!」



蓮の大きな体を支え、私は診察室に入った。