スタジオに着いたはいいが、中に入りたくない。


受付の人に渡して直ぐ帰ろう。


受付には綺麗なお姉さんが2人座っていた。


私を見付けると、眩しいくらいの笑顔で丁寧に迎えてくれる。



「すみません、これを届けるよう頼まれた如月ですけど…」

「伺っております。お見えになられたら3階の控室へお通しするよう申し付かっております」

「えっ!?いえ、これ渡して頂けると助かるんですけど!!」

「申し訳ございません。こちらではお預かり出来かねますので、あちらのエレベータで3階までお進み下さいませ」

「…はい」



ただ届けにきただけなのに、何で控室まで行かなきゃいけないのよッッ!!


もう最悪…。


私は仕方なくエレベーターのボタンを押し、嫌々エレベーターに乗り込んだ。