事が終わると、聖也は必ず腕枕をしてくれる。


こいうところで勘違いする女が多いんだと思う。


聖也はなんとも思っていないのに。



「今何時?」

『もうすぐ18時だよ』

「えっ!?ヤバイ帰んなきゃ!!」



慌ててベッドを出ようとすると、聖也の手によって止められる。



「何?」

『愛莉がそんなこと言うなんて初めてだね。何かあるの?』

「寮長が代わって規則が厳しいの。規則破ったら追い出されちゃう」

『そしたらここに来ればいい』

「冗談は止めて」



本当はとっくに寮なんて追い出されてるけど、人にあまり自分の事を知られるのは好きじゃなくて、嘘をついた。


聖也の手を振りほどき、バスルームでシャワーを浴びる。


化粧を簡単に直し、バッグを持ち玄関へ向かった。