『愛莉は今彼氏いないの?』

「聖也と別れてからはいないよ。いたとしてもここでは言わないけど」

『どうして?』

「お父さんに聞かれるから」



私の言葉にお父さん以外は爆笑。


お父さんは悲しそうな表情でお肉を口に運んでいた。


その姿が可愛くて、私もみんなと一緒に笑ってしまった。



『ねぇ愛莉、来週の木曜日の夜空いてる?』

「来週の木曜日?ん~…空いてる、かな。どうして?」

『ちょっと付き合ってほしいんだ。○○駅前にある大画面前で待ち合わせでもいいかな?』

「いいよぉ」

『時間とかはまた近くなったら連絡するよ』



楓君と二人でお出かけするのは久しぶり。


お父さんが羨ましそうな目をこっちに向けていたけど、私は気づかないふりをした。(笑)