聖也と暮らすようになって約2週間が過ぎた。


聖也には今まで隠していた事を全て話した。


でも、蓮に抱いている気持ちは話さなかった…いや、話せなかった。


聖也は怒ることも、驚くこともなく、ただ真剣に聴いてくれたけど、本当は複雑だと思う。



『家族に居場所を教えなくていいの?』

「まだ…会ってちゃんと話せる自信がないから」



聖也が夕食後のワインを飲みながら話をする。


全て話した後、聖也に実家まで送ってもらい、バッグだけ取って急いで帰った。


家に誰もいない時間はよく分かってる。


いつも極力家族の誰にも会わないように、家に帰っていたから。