私はずるい…。


1人でこの気持ちを抱え込む自信がなくて、聖也にすがってる。



プルルルル…プルルッッ


"『もしもし!?』"

「聖也…」

"『ずっと繋がらなくて心配したんだよ!?愛莉?…泣いてるの??』"

「ッッ迎えに…来て……」



心配して仕事を早く終わらせてくれたらしく、もうすぐ家に帰り着くところだったみたいだ。


今いるマンションの住所を伝え、電話を切った。


私はお風呂に入り、荷物を簡単にまとめ聖也が迎えに来てくれるのを待った。


蓮に手紙を書き、テーブルの上に置く。



「振り回しちゃって…ごめんね……」


聖也から着いたとメールが入り、私は荷物を持って部屋を後にした。