浮かれるなんて…
柄にもないなと少しおかしく思う。

夏休みなんてそれほど楽しくない。

家でだらだらして終わり。


だけど今年は何だか楽しみだ。

得に理由はないけど。


「陽翔くんのこと」

「だからあたしは何とも思ってないって」

「ふーん…?」


どうやら雅は納得していないようだ。

別に陽翔なんて…。


「まあ聞きなさい」


今度は雅はいきなり得意気に
鼻を鳴らしそうな勢いで言った。


「京護くんとねっ」


相坂くんという呼び名から
京護くんに変わったことに気づいた。

2人は結構頻繁にメールをしているらしく
たぶんもうかなり仲良くなったと
察することができた。