「ちゃんと治るまで隣にいてあげて。…命令だから」
「あげは、何いっ…」
「後ろ向いたらただじゃおかない!!!」
あたしは振り返りそうになった
陽翔にストップをかける。
ほら、あたし。
泣いてるから。
見ないでよ。
「咲さんが退院したらちゃんとケリつけてきて。退院したらだからね」
本当、何やってんだろ。
「あたしはずっと、待っててあげる。だから、そん時は迎えにきなさい」
あたしはそう言って
彼の大きな大きな背中に
ぎゅっと抱き付いた。
そして顔を埋める。
離したくないけど彼を離す。
すると彼は走り出した、並木道を。
「ぜってぇ迎えにくるから!!」
うん、待ってる。
いってらっしゃい。

