「あげは」
陽翔は驚いたように
あたしの方を見た。
たぶんあたしが来ないと
思っていたのだろう。
何で、今更。だよね。
あたしは一度顔を俯かせ
そして上げる。
すると陽翔は
安心したような嬉しいような
切なくもある顔をしていた。
どうして、そんな。
「来てくれて、ありがとな」
彼はこんな時でも
太陽みたいな笑顔を見せるんだ。
あたしの胸は不覚にも
ドキンと大きく高鳴ってしまった。
今までにないぐらい、大きく。
しかもありがとうなんて。
感謝される覚えは
ひとつもないのに。
もっと責めればいいのに。
意地になってたあたしが
馬鹿馬鹿しく思えてしまう。

