すると彼は
スポーツドリンクを口にした。
そしてタオルで乱暴に
汗だくな顔をふく。
何だか、犬みたい。
「どうしたの?こんな早くに。しかも体育館に来るなんて」
彼は唐突にも質問してきた。
どうしたと言われても。
「ああ…と。俺、五十嵐彼方。2年だから」
五十嵐彼方(いがらしかなた)。
しかもなんと2年だったとは。
先輩じゃないかよ。
「俺童顔っしょ?よく中学生に思われるんだよね」
あたしもきっと
学校以外で彼に会ってたら
中学生だと思っただろう。
「えっと…あたしは…っ」
「あ、いいよいいよ!有能ちゃんっしょ?」
なぜか、彼はあたしの名を
知っていた。

