陽翔は時間に遅れず
来てくれると信用してただけに
あたしが抱く絶望は大きい。

絶望して怒れてきて
悲しくなってきて。

遂には無心になる。


もう、いいや。


8:10。

花火の音はすっかり聞こえなくなり
鈍いあたしの鼓動だけが聞こえる。




待ってるなんて、もう言わない。

結局来てくれないんじゃ
言葉に何の意味も持たない。