何の涙だろう。
悲しみではない。
悔しさではない。
恨みではない。
何なのかわからない。
だけど涙も言葉も止まらない。
どんどん颯を傷つける言葉を
無意識に放っている。
だから颯の前で
口を開きたくなかったのに。
仮にも自分が好きになった人。
そんな人のことを
自分の言葉で傷つけたくない。
まるで発砲する銃の手が
何かにおびえて止まらないようだ。
銃弾は真っ直ぐ真っ直ぐ。
傷つけ続ける。
「あたしはこれでも颯を信じてた!すっごく信じてたのに!!あり得ない。さいて…っ!!?」
あたしの口が後ろから
誰かの手で塞がれた。
「んー!んー!!」

