【奈緒side】

 ふふーん。私、海翔と1つになったんだ♪ちょっと恥ずかしかったけど、嬉しいなぁ。

「…おい」

 でも、これから海翔と会ったら顔が真っ赤になりそうだな。あぁー、やっぱり恥ずかしい/////

「…聞いてるのかよ」

 ん? 何か後ろから声がするけど…。

「おい! 奈緒!」
「きゃ!」
 
 後ろには海翔がいた。

「何、ぼぉーとしてんだよ」
「なぁんだ、海翔だったか…」
「…俺で悪いのかよ」
「ちょっ…そうゆう意味じゃない…!!」
「分かってるよ」

 そう言って海翔は優しい微笑みを私に見せた。
 ドキッ…/////

「…おい、顔、真っ赤だけど?」
「えっ!そ、そんな事ないよ…」
「妄想してたの?」
「ち、違うよ!!」
「ハハ、冗談だよ」
「もう…」

 あぁ、ビックリした…。海翔たら何て事言い出すんだから…。
「なぁ、奈緒、お前の部活の顧問、何か言ってたか?」
「えっ? あぁ、そう言えば、8月初めの方、休むんでしょう?って言われたけど」

 あの時は、意味分からなかったし…、何だっただろう?

「やっぱりな」
「えっ? やっぱりって?」
「奈緒、旅行行こうぜ」

 えぇーーー!!! りょ、旅行ー!? ふ、2人で!? ちょっと待ってー! 心の準備が!?

「何か、希一達がダチ集めて旅行行くから、お前も奈緒を誘って来いって言われて、奈緒が嫌なら断るけど?」
「あ…2人じゃないんだ…」
「!!…お前、2人が良かったの?」
「えっ!…あ、その…それは…ち、違う…」
「へぇ、奈緒がそう思ってるなんて知らなかった」
「ち、違うんだってばー!!」

 私、口に出してた事、気付いてなかった!! どうしよう、取り返しがつかなくなってるー!!
 海翔なんて顔が満面の笑みだしー。はぁ…。

「ちげぇの? 俺は、2人の方が良かったけど」