「ケースは違うが・・もう1人な。」
俺の呟きが聞こえなかった位、
わぁわぁと泣き散らかす声。
廊下の向こうから
小さな女の子が父親に手を
引かれながらあの病室へと
入っていった。
さっき逝った人の孫らしい。
「ばぁば、起きて!!
冷たくなっちゃヤだっ・・!!」
「・・・・・・・。」
聞こえてくる涙声に
病室の入口を
黙視したまま立ち尽くす。
どこかで聞いた台詞は
今も時折、俺の心を焼いた。
"・・早く・・暖めなきゃ・・手も足も
冷たくなっちゃうよおぉっッ・・!"
「・・・・UT?」
"やだっ・・! 早く放して!!
あっためてあげるんだからぁっ!
放してぇっ、いやあぁぁッッ・・!!"
「UTってば、どうしたの?」
麻美に手を揺らされて思わず
下を向けば心配顔の彼女が
アイツと同じ仕草で・・
俺の冷たい手を取り、自らの
頬に当てようとするのが見えた。
「わっ・・!」
慌ててその手を振り解き、
ごく僅かな間だけ
麻美を引き攣った顔で見てた。
「・・大丈夫? 顔色悪いわ?」
「え・・? ソウ?」
左手で思わず自分の頬を摩ってる。
明らかに、この俺が動揺していた。
たまにやる事が・・アイツに似てて
さっきは麻美と
完全にダブって見えたンだ。
はっ・・・・!
「バカ! 俺が、
"ツヤツヤ・桃色ほっぺ"なワケねェだろ!」
ナニさせてくれやがる。
俺ァ、一応、死神だっつうの・・!
俺の呟きが聞こえなかった位、
わぁわぁと泣き散らかす声。
廊下の向こうから
小さな女の子が父親に手を
引かれながらあの病室へと
入っていった。
さっき逝った人の孫らしい。
「ばぁば、起きて!!
冷たくなっちゃヤだっ・・!!」
「・・・・・・・。」
聞こえてくる涙声に
病室の入口を
黙視したまま立ち尽くす。
どこかで聞いた台詞は
今も時折、俺の心を焼いた。
"・・早く・・暖めなきゃ・・手も足も
冷たくなっちゃうよおぉっッ・・!"
「・・・・UT?」
"やだっ・・! 早く放して!!
あっためてあげるんだからぁっ!
放してぇっ、いやあぁぁッッ・・!!"
「UTってば、どうしたの?」
麻美に手を揺らされて思わず
下を向けば心配顔の彼女が
アイツと同じ仕草で・・
俺の冷たい手を取り、自らの
頬に当てようとするのが見えた。
「わっ・・!」
慌ててその手を振り解き、
ごく僅かな間だけ
麻美を引き攣った顔で見てた。
「・・大丈夫? 顔色悪いわ?」
「え・・? ソウ?」
左手で思わず自分の頬を摩ってる。
明らかに、この俺が動揺していた。
たまにやる事が・・アイツに似てて
さっきは麻美と
完全にダブって見えたンだ。
はっ・・・・!
「バカ! 俺が、
"ツヤツヤ・桃色ほっぺ"なワケねェだろ!」
ナニさせてくれやがる。
俺ァ、一応、死神だっつうの・・!

