「死神にだって
プライバシーってモンが・・!」

「答えられるコトだけ、ネ!?」

引き下がらないと観念したか
質素な天井を見上げて溜息1つ。

"ハッ・・"と声を漏らし
冷めた呆れ顔の目を反らしてる。

そしてベッドの上の私に向かって
人差し指をチラッと立てた。

「ジャ、五秒以内に。イーチ・・・」

「エエっ 早ッ!
じゃっ、貴方が死んだ時・・
泣いてくれた人はいた・・?」

「・・そりゃ居るにはいたさ、
俺の為なんかでもな?」


解るよ貴方なら・・きっと
沢山居たんだろうと思う・・。

私はどんな顔をしていたのか、
彼はイスごと近づき、
頬をピタピタ優しく軽く叩いた。

"何て顔してやがる"
そんな微笑をくれながら。

「お前にだっている。両親や弟、
歴代のオトコに女友達だろ?
それに・・この病院の中にもな。」

「・・・え?」

彼の笑顔が得意げなものになった。
・・本当に彼は全て見通している?