わかっているのは、妹の友達に…少し欲情してしまったこと。


「はは…変態か、俺は。」

シスコンという時点でもう変態だろ、という突っ込みが自分の中で出来てしまうくらいには落ち着いていた。


意味もなく机に向かい、パソコンを立ち上げる。

「…課題、やろ」

忘れたいことがあるときには何かに没頭すればいい、という持論に従って、俺は課題をやることにした。

幸い、課題の量は多い。
…幸いじゃないか。


俺は一つずつこなしていくことにした。


ウェブで資料を探しながら、課題を進めて行く。

少しでも気を抜くと、さっきのつばさのうなじがよみがえってきてしまう。


もともと、そんなに集中力があるわけではないので、気が抜ける度によみがえってきてはそれを掻き消すために課題をやって、再び気が抜けて…


ということを繰り返していたら、気づいた時には課題も時間もかなり進んでいた。


「わ、結構時間経ったな…」

大学受験の勉強をしてる時でさえも、こんなに勉強したことは無かった。


時計は、十時半を指していた。