あっという間に春休みは終わりを告げ…


桜が舞う四月、ついに高校生になりました‼

「亜梨紗まだかな…」

高校からは電車通学

まだ不慣れで迷いそうなので、私は亜梨紗に一緒に登校しようと誘われた。


《誘われなくてもそのつもりだったんだけどな》


そんなことを思っていると、亜梨紗が息を切らしながらやってきた。


「つばさ、ごめん‼待った?」


「ううん、平気。じゃあ行こうか‼」

お母さん達はあとから来るので、亜梨紗と一足先に高校へと向かう。


電車に乗り込み、座席に座った。

「意外と空いてるんだね…」


「それは今日だけ。

明日からは通勤ラッシュと時間帯が被るからひどく混むと思うよ?」


「ええ~…」


亜梨紗は唇を尖らせた。