改札を通って、丁度来た電車に乗り込む。


《亜梨紗…待ってろよ…》

俺は自他共に認めるシスコンだ。

でも本当に、妹の亜梨紗は可愛い。


現在亜梨紗は中三で、高校受験を控えていた。


第一志望校は俺の母校

そこそこの進学校だ。


今の亜梨紗の成績では、受かる確率は五分五分…といったところらしい。


《やっぱり心配だろ…兄として…》

自分にそう言い聞かせて、電車を乗り換えた。


一気に地元へと近づく。