そんなことを思いながら

「大丈夫だから。ね?」


気づけば許していた。


「よかった!!」

亜梨紗の顔がパッと明るくなる。


「それと、昨日はホントにごめんね?」


「ああ…もう平気だよ。」


「妹が言うのもなんだけど、うちのお兄ちゃんカッコいいでしょ?


シスコンってことだけが欠点なんだよね…」

亜梨紗は深いため息をついた。


「…確かにそうかもね。

でも今はそんな心配より、自分の心配!!

入試まであと二週間なんだよ?」


「そうだね!!頑張らなきゃ!!」

亜梨紗はガッツポーズをした。