「田代。」

古典の課題をなんとか授業終了時間までに終わらせて、急いでノートを提出すると、相澤先生に教卓まで呼ばれてしまった。

「何ですか?」

授業中、課題やってたこと気付かれちゃったかな。

「ちょっと手伝い頼みたいんだが。」

あぁ、そっちか。

「良いですよ。」

笑顔で返事をすると、先生はポケットから小さな紙切れを取り出した。

「図書館で、ここに書いてある本を探してきてくれないか?」

「いつまでにですか?」

私はこうして時々手伝いを頼まれる。

「次の授業で紹介したいから、その前日の昼休みまでに職員室にもってきてくれないか?」

「分かりました。今日時間あるので行ってみます。」

先生から渡された紙切れを見ると、5冊分のタイトルが書かれていた。