それに引き換え雄一は、実家の造り酒屋を継ぐ気満々で、東京での就職活動なんかに目もくれなかった。



もともと実家を継ぐつもりで東京の経営学科に入った雄一。

取ったゼミは地方活性論。


『地方からの産業発信をいかに成功させるか』の実際論に熱中していた。


卒論のテーマも、『地酒の振興』だって。

雄一らしいっちゃ、雄一らしい。