「雄一に聞いて、心配でいてもたってもいられなくて……

操はんの具合はどうどすか?」



次の朝、心配して夜行列車に飛び乗った優子お母さんが、秋田から飛んで来て下さった。


「もっと早うに来ればよかった……」


きっと一睡もできなかったであろう、彼女の目は赤く充血していた。

それ程に、母と優子お母さんは親しかったのだろうか?


「会えるやろうか?」


「ええ、まだ、うつらうつらですが、意識は戻ってます。

でも、いつ次の発作が起きるか、予断を許さない状況で。

状態が安定したら、できるだけ早くカテーテル手術をと勧められています」


「そうどすか……」


雄一は店があるので、私はタクシーを呼んで優子お母さんと病院へ向かうことにした。


「お袋……」


何か言いたげに声を掛けた雄一だったけど。


「心配おへん……」


優子お母さんは、その先を遮った。