「別に、ちょっとした気分転換」

わたしは、精一杯普通に答えた。



「でも、なんか、華らしい」

そう言って笑った雄一が、まだ、好きだなぁと思う自分がいて。




それからも、わたしと雄一の関係は続いている。



あれから何度も、雄一と身体を重ねたけれど、以前のようなことが二度と起きることはなかった。



でも、心に空いた大きな穴は埋まることはなかった。


わたしは誰かの身代わりだという思い。

これ以上踏み込んではいけないという神の声。


そんなものに囚われて、わたしは雄一の本当の思いに触れようとしなかったのかな。



だから……



雄一がわたしを故郷の花火に誘ってくれたことは、晴天の霹靂で。

にわかに信じ難かったのだ。