次の日、何食わぬ顔でわたしは『歴史研究会』に顔を出した。



「わぁ~、ハナちゃん、どうしちゃったの?

長い髪、綺麗だったのにぃ」

仲良しの恭子ちゃんが嘆いた。



一斉に、中にいたサークル仲間がわたしを見た。

みんなの視線が痛かった。



その中の一人、雄一が驚いた顔でわたしに近づいてきた。



「どういう心境の変化?」

しらばっくれて、雄一がそう言った。



――あ、こいつは自分の寝言を覚えていないのか……



だから、驚いても不思議はないのだと思った。