「あれ?拓真は?」
友達と話していた七海が戻ってきた。
「今日は入学届け出しに来ただけだって。
明日から普通に来るらしいよ。」
「なんだ、そうだったんだ。
もっと話せると思ったのに。
あ、HR始まる!」
七海は急いで席に着いた。
―――拓真が、帰ってきた
もっと、2人とも
ギクシャクすると思ってた。
でも、思ってたよりは普通に喋れたから、
案外大丈夫だったりして。
付き合ってたのも、
もう2年も前のことだし、
幼なじみに戻れてるかも。
少なくとも、あたしが普通に話せば、
拓真も話してくれるよね。
拓真とのことを、忘れたわけじゃない。
だけど、もう、離れるべきなんだ。
そうした方が良いに決まってる。
拓真も、そう思ってるはずだよね。
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