一年と二ヵ月



「裕太兄が女と遊ぶわけないって〜!

だって、高校の時のあだ名、
『硬派』でしょ?

うちら以外の女子と話してるとこなんて
一回も見たことないし。」

「そうだけどー…。
大学入って変わったかもしれないじゃん!」

こりゃ何言ってもダメだな。


「じゃあさ、珍しく、
七海から電話しちゃえば?」

七海は普段、
裕太兄の生活パターンが分かんないから
自分からは電話しない。


「でも迷惑かもよ…」

「彼女から電話来て、
迷惑なんて思うわけないでしょ。」



「………じゃあ……」


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