「大学生は忙しいんじゃないの?
バイトとか、課題とかあるんでしょ?
大学の友達と遊ぶときだって
いっぱいあるだろうし。」
うー…と唸る七海。
裕太兄はもともと
自由気ままな性格だから、
キチッと決まった生活はしない。
そんなこと、小さい頃から
分かってるはずなのに。
それを忘れてしまうほど、
恋愛って必死になるものなのかな。
相手が自分を見ていること
自分が相手を見ていること
単純に思えることが、
大変なことに変わってしまうものなのかな
恋をしたことがないわけじゃない
彼氏だって、いたことはある。
嬉しいこと、楽しいこと、辛いこと、
それなりに経験してるつもり。
だけど、自分と他人とは
何か、どこか違うような気がして。
「大学の友達って、女かな。」
しくじった。
こんなこと言ったら
七海が反応しないわけないのに…
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